お話と作品解説ページ
Heaven or Hell ▼物語 その天使は事件後、すぐに極刑を言い渡され、天界の牢獄に閉じ込められた。 記憶も抹消され、残っているのは剣を手に戦い、火あぶりにされた少女の姿のみ。 自分はいったいなぜ閉じ込められているのだろうと思い悩む天使の前に、ある日悪魔がやってきた。 「君の記憶はきっと君が人間だったころの記憶だ。 人間としての罪はすでに火あぶりの際に償ったはずなのに、 天使になってなお罪を償わせようとはひどい話だと思わないか。 自由が欲しいんだろ。協力してやる・・・」 悪魔はそう言って、一枚の契約書を天使に示した。 天使は激怒し、言った。 「馬鹿な!私たちが穢れた悪魔と契約などするものか! 愚弄もたいがいにしろ!」 天使の剣幕に押された悪魔は、にやりと笑って消えていった。 後には天使と、一枚の契約書だけが残された。 天使は、はじめこそ契約書を拒絶していたが、次第に悪魔の話が真実なのではないかと思い始めた。 もし本当に自分が元々人間で、人間の頃の罪を天使になってもなお償わせようとしているのだとしたら、 天界など有名無実。どちらが魔界か分かったものではない。 もしかしたら自分の今いる場所こそが、苦しみと痛みを与えるための、本物の魔界なのではないか。 そんな思いが、天使の中で渦巻いていった・・・ そして迎えた死刑の日。 ギロチンにかけられ、これで彼女のすべてが終わるはずだった。 死刑台に上り、首を固定されたその時になってようやく、彼女に記憶がよみがえってきた。 彼女の記憶に残っていたのは、オルレアンの少女と呼ばれた英雄ジャンヌダルク。 彼女はジャンヌをただ見ていただけの、ただの天使だった。 ジャンヌダルクが火あぶりにされた時も、ただただそれを見ていただけだ。 しかし彼女は捕まった。 神を信じて戦った者を、見殺しにしたという、ただそれだけの理由だった。 甦った記憶を胸に、天使は思った。 (こんな程度のことで存在を消されるとは、天使とはどこまで不自由なものか・・・ とはいえ自由というのも、また値が張るものなのだな) ギロチンの刃が下りる瞬間、彼女はぽつりとつぶやいた。 「天使の魂を売ってもまだ足りないとは・・・」 今では彼女が天使だと証明できる者は誰もいない。 何せ彼女ははじめから、天使の輪を持っていなかったから・・・ ▼ギミック部分について 白と黒。天使と悪魔という安直な発想。 暗狐の頭ではこれが限界でしたwwwww 天使なのに牢屋に入れられ、まるで地獄のようだと思う天使が、 悪魔の言葉に染まってゆく、というのがコンセプトですww ただ心の中だけの描写は今の僕には表現できないので、 代わりとして真っ白な羽根を少し変化させました。 ▼最後の部分について 曲の最後は 「ジャンジャンジャンジャンジャン!ジャン!リベラミー……」 という感じで終わります。そこで使った絵について説明しますw 動体視力がいいと分かるかもしれませんが、正直難しいと思うのでwww 上から順番に、「ジャン」一つ分ごとに説明しますwww 天使のいなくなった牢獄。 この部屋自体にはあまり意味はありませんww ただ、ここには契約書もありません。 どこへ行ったのか、それは↓でwwwww 天使がサインをした契約書。本来牢獄の中にあるべきもの。 なにせ天使は最後のシーンでは契約書を持ってませんのでww しかし、↑の牢獄にはない。つまり誰かが持ってった。 誰が持ち去ったのかは、↓でwwww はい、こいつ(悪魔)が犯人でしたwwww 契約書がないのは、こいつが持っていったため。 ちなみに悪魔に目がない(描いてない)のにも理由があります。 なぜかは↓でwww ジャンジャンとなる前に、目を閉じたままの天使です。 時間軸が変化していないことを表せれば、それでよかったのですw 暗狐の中で一番の見せ場wwww 今まで青く描いていた天使の目が赤くなっておりますww 表現したかったのは「変化」。すなわち “悪魔と契約した”という確かな証ですwww ちなみに悪魔の目を描かなかったのは、これがしたいがためだけw 天使の目が青なら、悪魔の眼は赤くしないとだめじゃないですか。 でも最後の最後で天使の目が赤くなるので、赤い目はとっておきたい。 とはいえ、緑とかだと雰囲気と合わない。 よって、悪魔には目を描かないことに決めましたwww 最後のジャンとリベラミーの部分で、ほんの数フレームちがいで 重なるふたつですwww 下の血しぶきは、以前使用したものをそのまま使いましたww さて、上の口ですが、悪魔の口ではありませんwww 作品を見てもらえば分かるのですが、悪魔の口には必ず牙を描いておきました。 しかし、この口には牙がない。そう、つまり天使の口のつもりなんですww 天使はこんな風に笑わないという意見があるかもしれませんが、 目が赤くなった時点で天使という認識は捨てて頂きたいのですwwwww ▼補足 なぜ天使なのに輪っかがないの? つまりこの主人公、本当は天使じゃないの? この二つが疑問になると思います。 まず天使の輪っかがない理由からww 元々キャラの設定段階では、あったんですww輪っかwww ただ、それをしてしまうとギミック部分の意味が変わってきてしまうというのに、気づきました。 輪っかがあるというのは、僕の中では完全な天使である証拠みたいなもんなんですwww しかし、完全な天使が、悪魔と契約なんてするでしょうか。 契約してくれないと話がオチなかったので、契約しない方向は無しで考えてました。 しかも今回の場合、曲の構成と暗狐の脳内的に、契約が成立するのが最後の最後だったので、 実質まだ契約していない段階で変化(ギミック部分)をつける必要がありました。 なので、完全な天使としてしまうと、ギミックの存在自体が不自然なものになってしまうのです。 要するに、 輪っか作る→彼女が完全な天使である証拠になる→悪魔とは契約しない→ギミックできない\(^o^)/ だから彼女には、完全な天使ではなく、 不完全に羽根だけはえている天使となってもらったわけですw 「完全な天使でも悪魔の誘惑に負ける時だってあるんだぜ!」 って言えれば最高なんですが、暗狐の中で納得できないので却下させてもらいましたwwww 次に、この子何者?という疑問ですが、正直なところそこまで詳しく設定はしてませんww 第何天の誰誰の部下とか、そんな裏話考えてる暇ありませんでしたwwwww ただ一つ言えるのは、彼女は英雄ジャンヌダルクを見殺しにした天使というだけww あと天使の牢獄に入っているため、輪っかがない不完全な存在であっても、天使は天使ですww 暗狐の脳内設定によると、天使にもいろいろいて、 ルシファーみたいな堕天使や、ガブリエルのような高貴な天使、あるいは死を予告する死神のような位置の 告死天使というのもいます。彼女はそんな天使たちの中でも、あまり力のない天使。 いわゆるモブ(平民?)みたいな天使ですwwww 力がつくと、頭の上に輪っかが出たり、羽根が四枚とかになりますが、彼女はそこまでいってない。 ごくごく一般的な、力の弱い下級天使。上位の天使にとっては取るに足らない可愛そうな存在。 だから不誠実というだけで、簡単に死刑になっちゃうんですorz しかもそういった天使は堕ちやすく、人間と大して変わらない心で動いてて…… ……これ以上話すと俺設定満開で鬱陶しくなるだけなので、このへんにしときますwww とりあえず、一応ある程度の説明はしたつもりですが、 まだ何か疑問とかあればHPで受け付けてますので、言ってってくださいwww 「なんとなく」とか「時間的に無理だった」とかの回答となるかもしれませんがwwww ▼最後に 今回はがんばってFlashみたいなダンおにつくろうとしました。 上手く出来てるかできてないかは僕ではなくプレイしてくださった皆様に 判断をゆだねたいところです。 とりあえず僕の中では、ただ後ろで絵を動かすだけだったら、 別にダンおににする必要なんてないんですよね。 僕の場合、これで三つ目となるギミック搭載ダンおにですが、 その全てが“ギミック”を中心に考えてます。 ギミックのために、こういう譜面が必要で、こういう背景が必要。 そういう考えで動いてますので、それらがぴたり一致していれば幸いといったところですw 「背景のためのダンおに」ではなく、あくまで「ダンおにのための背景」 今回の場合、選曲が一晩という状態だったため、 いささかダンおにというよりもFlash作品に近いものになってしまったかもしれませんが、 一応僕の中では、あくまでギミックを搭載したダンおにです。 つまりなにがいいたいかというと、 ダンおに抜きverも作ってくれとは言わないで下さいということですwwww 杞憂かもしれませんが、今回はちょっと言われそうで怖いのでwwww あくまでもダンおにあってのこの作品です。 ダンおにのないこれなんて、餡子の入ってないタイヤキみたいなもんですww 別物としてすら楽しむことはできませんwww断言しますwww なので、言わないでくださいねwww